富士川のサービスエリアを通り過ぎたのが午前2時過ぎ。
ひんやりとした漆黒の闇は次第に色深くなった。
辿り着いた白い砂浜にはサイドからのオンショアが吹き荒れ
面を乱しなにかを拒むような雰囲気を醸し出していた。
夜明けとともに集まりだしたローカルとともに
早々にウエットスーツに着替えた僕は沖にて波待ちをしていた。
1ラウンド終えた僕は無性に腹が減っていた。
五月蝿い風を避けるように車内に陣取りパンをスライスし頬張った。
冷やしたビールを更に旨くするためパンにはオリーブリヨナーを挟み
眩しいほどの煌めきと潮風を肴に
上腕三頭筋に溜まった乳酸をビールで溶かした。
腹が満たされればどうしたって葉巻が欲しくなる。
気軽なハバナに火を灯し、うつろな瞳で海に浮かぶオットセイ達を眺めた。
喉の渇きを癒しきれない僕はミントの葉とシャンパーニュを取り出し
西瓜風味のモヒートをつくり、喉を鳴らしながら煽りだす。
想い出がつまった浜辺でサーフィンを愉しむ。
たった一人の時間が流れだした・・・