男の儀式

RINGOKAN

2009年11月10日 18:00









彼はカウンターに座ると、まるでいつもの儀式のように

指にはめているリングを必ず外す。











まだ26歳ほどなのに、ケラケラ笑いながら僕をからかう。

しかし、僕は彼を憎めない。

それどころか、可愛いヤツだと想ってしまう。











彼と出逢ったのは、彼がまだ18歳の頃。

グラスに傷をつけないようにと、今でも彼はリングを外す。

相変わらず律儀であり、粋である。





だからこそ、遅い時間まで彼と話していると

僕はいつもより酒量が増えてしまう。












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