この季節になると独り夜空を眺めてはワクワクしている。
空気が冷えるほどに星々が輝き、満月の夜は心を見透かされるように明るい。
耳を切り裂くような風の音しか聞こえない午前3時
僕らは大地に寝そべってみた。
双子座流星群のそれは早々に姿を現した。
この歳になりやっと流れ星を観察できるようになった。
息を潜め、二人でぼんやりと夜空全体を眺めてみる。
一年前の同じ日、僕らはとても美しい流れ星を観ることができた。
あのときに感じた偉大なる力。
全ての不安をぬぐい去ってくれた美しく凛とした輝き。
あきらめかけたそのとき、15秒間のなかに飛び込んだひと筋の煌めき。
この先もずっと、この季節に君と出逢ったことを想い出すだろうな。