愛しき君へ
この記事を愛しき君に贈りたい・・・
2010年12月14日 深夜
男はお気に入りのカウンターに独り腰をかけ
特別な夜には特別な葉巻をとロブストをヒュミドールから取り出し
冷蔵庫からはキューバのブカネロをグラスには注がずそのまま味わった。
この夜男が燻らせたのはコイーバ・ロブスト・セレクシオン・レゼルバ。
20年前のちょうど同じ日、人生を左右するチャイムが鳴った。
そのトキのことを踊るように揺れる紫煙を眺めながらぼんやりと想い出す。
そう、あれは自ら開けたのではなく、まさに " こじ開けられた " ドア。
あれから20年、再び男の人生が興奮とともに大きく揺れだした。
男はバックバーにあった産声をあげたばかりのウイスキーに手をのばす。
静寂に支配された薄暗いカウンターで、遠い昔の話とこれから訪れる未来の話を
バースプーンを使いグラスのなかで攪拌してみる。
男はこの日、小さな小さな命と出逢った。
それはまだ6mmほどの大きさ。
しかし、それは男にとってとても大きな存在であり
大切な大切な目映い命であった。
人生の新たなドアが開けられたこの夜、男の胸にわき出す熱き想いは
止めどなく立ち昇る紫煙のように彼の心を希望と喜びとで満たしだす。
あれから1年、男の想いはとどまることを知らない。
葉巻との出逢いがそうであったように
君との出逢いが全てを素晴らしいモノに変化させてくれた。
君は僕にとってかけがえのない存在。
これから君と過ごす限られた時間は、僕が生まれてきたことに感謝できる時間。
君の存在を初めて知った夜、南の空にひと筋の流れ星が美しく輝いた。
凛としたその美しさはいつまでも僕の脳裏から消えることはない。
なにがあろうが消えることはないよ。
あらためてこれからもよろしくね。
1年前の夜を想い出しながら・・・
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