洋酒のこぼれ話し・・・1

RINGOKAN

2007年11月20日 02:32








[ グレンファークラス ヘリテージ ]




現在の日本市場、とくにオーセンティックなバーにおいて、不動の地位を獲得したシングル・モルト・ウイスキー。

蒸留所の個性やこだわりが、そのまま味わいに反映するシングル・モルトは、「こだわり」を求めるお客様からの支持を確実に得ています。

このグレンファークラス・ヘリテージ8年は、フランス向けにボトリングされている珍しいグレンファークラス。

グレンファークラスは1836年創業の、今では数少なくなった家族経営によるスコットランドの中の蒸留所の一つです。

「グレンファークラス」とはゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」を意味し、堂々とそびえ立つベンリネス山の麓にある蒸留所は、長い年月をかけて浄化された雪解け水が滾々と湧き出る恵まれた立地にあります。

グレンファークラスのこだわりは、創業当時からの直火焚き蒸留と熟成にシェリー樽を用いる点にあり、スペイサイド最大を誇るポットスティルは、現在オリジナルの復刻版を使用しています。

これは約10年に及ぶ実験の結果、スチーム加熱と直火焚きでは最終的な味わいが変わってしまうという結論を得たからです。

また、ファーストからサードフィルまで様々なシェリー樽を使い分け、理想とする味わいを引き出すことも創業当時から変わらないこだわり。

しかし、古き習慣にとらわれるばかりでなく、近代的な蒸留機器をうまく取り入れている点もグレンファークラスの特徴といえるでしょう。

発酵槽をステンレス製にし、ポットスティルを増設するなど、伝統と革新が融合するのが現在のグレンファークラス。

グレンファークラスはあくまでシングル・モルト(単一の蒸留所でモルトのみを使用したウイスキー)にこだわっています。

独自の個性を大切にし、ブレンダーにカスク売りは一切行っていません。

全ての商品にグレンファークラスの名をつけ、基本的には10年は熟成させます。

熟成時間の長い30年物、ヴィンテージ物、樽出し物等、幅広いレンジを持つ故に「グレンファー・マジック」と呼ばれ世界中で愛飲され続けています。

ピートによるスモーキーフレーバーがしっかり備わり、シェリー樽で熟成させた濃厚な香りとトロリとした舌触りが特長のウイスキーです。

グレンファークラスの蒸留所はスコットランドのハイランド地方を流れるスペイ川流域にあります。

グレンファークラスとはゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」を意味します。

グレンファークラスはもともとスコットランドではたいへん人気がありましたが、現在では欧米、さらにオーストラリア、アジアでも人気を不動のものにしています。

数多い銘酒の中でも伝統へのこだわりを追求した、スペイスサイド入魂の酒です。

仕込水は背後のベンネリス山の泉の水を引いており、これは雪解け水が、ヒース層、ピート層、花崗岩層に沁みこみ、長い時間をかけて浄化された、極めて良質な軟水です。

自然が生み出す水を豊富に使うのはグレンファークラスならではの贅沢と言えるでしょう。

また、蒸留は流れ作業ではありません。

徹底的な品質管理が終始行われ、それぞれの行程に伝統の培った専門知識が生かされています。

蒸留を終えたウイスキーは、スペイン・シェリーの上等な樽の中に移され、倉の冷ややかな闇に包まれ眠り続けます。

熟成するにつれて、ウイスキーの色、香はどんどん変化し、やがてグレンファークラスならではの円熟した味わいを醸し出します。

フルーツを思わすデリケートな軽さ、かすかな奄美が口の中で長く残ります。

飲むときを選ばず、女性にも好まれる口当たりです。



創業年・・・1836年
仕込み水・・・ベンリネス山中腹の泉
ポットスチル・・・ボール型 初留釜x3 再留釜x3
ポットスチル容量・・・初:25,000L 再:21,000L 加熱方法:ガスバーナーによる直火焚き
ゲール語・・・緑の草の生い茂る谷間
当店販売価格・・・¥700



関連記事