男が感じる紳士という生き物
昨日少し用事があり、久しぶりに80 のハンドルを握る。
掛川の田舎道を走っていると、なかなか見ない光景に出逢った。
信号待ちしている僕の右横に、鹿児島ナンバーの車が静かに停まる。
ゆっくり右に視線をやると、厚手のガラス越しに見えたのは
パイプから立ち上る、細い紫煙を燻らす男性の姿が。
「こんな街でも・・・」
なんとなく嬉しくなった。
昨夜ご来店くださったお客様は、東京からやってくる。
当店への来店は、しばらく振りである。
彼が昨夜燻らしたのは、自宅のヒュミドールに眠っていたという
'01 のドミニカン・シガーのアヴォ。
彼の来店前に充満していた、ララーニャガのモンテカルロにも引けを取らない。
彼が最初にマリアージュさせたのは、口腔内をサッパリさせるためか
冷凍庫で大人しくしている、冷え冷えのタンカレーを。
ダンディズムを感じさせる彼の言動は、いつも静かで優しい。
若い頃、2年程スイスのホテル学校にいたという彼。
ドイツ語も流暢に遣う、一流のホテルマンだった彼の知人には
シガー・クラブのルイス・ヴィグデン氏の名も。
凄い人脈を持った人間である。
全国を走り回る現在の彼は、年に一度はシンガポールでバケーションを楽しむ。
その場所は、僕の憧れのラッフルズ・ホテルだったりする。
部屋で読書を楽しみ、紫煙は街へ繰り出しシガー・バーで燻らす。
それは煙草類に厳しいシンガポールならではであり
素晴らしい時間の使い方でもある。
2杯目にはヘネシーの " パラディ " を、3杯目は国内未入荷の
カルヴァドスをアヴォに合わせ、楽しむ。
ダンディズムのある、紳士ならではのマリアージュ。
彼は僕に、色々なお話しをしてくれた。
今夜2回目、当店のドアを開ける際に彼がいった。
「今度は、10年程前に購入したランセロを持ってきますね。」
また僕が、カウンターに立つ楽しみができた夜。
1月18日(日)は、「ウイスキー教室 初心者コース」を開催いたします。
限定8名のところ、残り2名様が参加可能となっています。
詳しくは・・・
当店にて行われる、各教室のお知らせは こちら
2009年1月25日(日)は、Burns Night 2009
Valentine Night's 2.9〜2.14
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